【STR環境】ミッドレンジロイヤルのデッキ・プレイング・マリガン解説

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

STR環境のミッドレンジロイヤルのプレイングについて、わかっている範囲のことを書いていきます。

僕はもともとロイヤルはプレイングが難しそうで苦手意識があったのですが、ランクマッチで連勝できたので、最低限のプレイングはできているのかなと思いました。グラマスに到達するまでに触ったデッキの中でも、最も勝率が良かったのはミッドレンジロイヤルです。

 

ミッドレンジロイヤルの連勝構築例

ロイヤルの構築にはまだ選択肢が多いですが、概ね次のようなデッキでしょう。

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STR環境からの新カードとして、リーシャと白刃の剣舞が加わっています。2コストの枠として、簒奪の従者ではなく、オースレスナイト、エルネスタ、キャノンスマッシャー、ホーリーナイトベアなどを採用する構築も多いです。2コス除去は剣舞が優勢で、追加で蛇剣やディオネを入れるタイプですかね。珍しいですが、3コスはワルツ、1コスにルシウスを入れる構築もあります。

僕はこの手のデッキで、ランクマッチ連勝とグランプリ優勝できています。

 

ロイヤルの強み:エンハンスカードの多さによる安定性・柔軟性

さて構築を見てまずわかるロイヤルの強みが、エンハンスやアクセラレート、チョイスを活かした安定性と柔軟性です。

例えば2コストのカードは、見かけの13枚だけでなく、レイピアマスターとレイサムの6枚が加わります(計19枚)。4コストはレイピアマスターやキャノンスマッシャー、白黒(イメラorマグナス)が埋めます。8コストはレイサムだけでなく、ドラゴンナイツ、オクトリスが加わる。また、「プレイしたターンのPP+1以下の最大コストのカードをドローする」アイテールは、3に出せばリーシャ、4~6なら使徒、7以降ならレイサムと、出すターンによって好みのカードをサーチできます

ここから導き出されるのは、プレイできずにパス(マナパス)することの少ない安定感と、相手の構築やプレイに応じてゲームプランを変えられる柔軟性です。

 

安定感と柔軟性は一見メリットですが、これこそがロイヤルのプレイングを難しくしているとも言えます。

エンハンスで何PPとしても使えるからこそ、何PPとして使うのが最善なのかわからないアグロ気味にもコントロール気味にも動けるからこそ、どっちのゲームプランをどうやって取れば良いのかわからない。ロイヤルを避けていた初心者の頃感じていたのは、そんな悩みでした。

 

2種のゲームプランのチョイス

ロイヤルのゲームプランは、アグロプランとコントロールプランの2種です。実際にはこの2種を組み合わせて「ミッドレンジ」ロイヤルなのですが、まずは極端なケースを覚えておくと良いでしょう。

 

アグロプラン:リオードを軸に

アグロプランは、序盤からテンポよくカードを出し、リオードの潜伏、黒セリアやドラゴンナイツ(ランスロット)などの疾走で6-8Tにフィニッシュするプランです。

ドラゴンやウィッチ、(セレス中心の)ネクロや蝙蝠ヴァンプに対してこのプランを取ることが多いです。

このプランを取るにあたっては、2コストは従者よりもオースレスナイトの方が強くなります(従者はトレードにおいては強いが、クロック1点なのが弱点)。

 

重要だがプレイングが問われるのが、リオードの使い方です。このカード、最初は全く使いこなせませんでした……。

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カードのテキストを読むと、2/1/3としてだけ使うのでは弱く、基本的には進化を使うカードです。最強の2/2/2の進化フォロワー・リリエルと同じく進化時1点を持ちながら、その1点をハンドにキープすることもでき、さらになぜか手札にアサシンを加えます

リオードは2PPのカードですが、2Tに出すのは基本的にテンポロス。2Tには普通に2コス相当のカードを出しましょう。先行4T、後攻3Tに伏せておき、進化ターンに場から進化させるのが強力な使い方です。それができるようにボードを作ったり除去カードを抱えておくのがコツ。

潜伏から進化させて伏せれば、疾走3点+アサシンで伏せて3点で6点持っていきます。わかりやすい。エンハンス5の剣舞と合わせれば、ランダム5点除去+隠伏天誅1点をしつつボードに5/7が残ります。セレスでもヴェインでもヴィーラでも取れない! しかも残ったらアサシンで伏せて再び5点持っていき、ほぼ勝ちです。

 

リオードをより良く活用するには、すぐにアサシンを使わないこと、すぐに顔を出さないことです。

初心者にありがちなアサシンの使い方が、4PPでリオード顔出し+アサシンです。もちろん後攻のときに処理でリオードを使うときはありますが、盤面で戦っているときに3点のために潜伏するのはあまり強くありません。結局その3点をボードに当てなければならなくなるからです。であるなら、最初からリオードは伏せずに、アサシンを別のフォロワーに使うことで高いバリューを生み出せます。

リオード以外を伏せる強い使い方は、7PPのドラゴンナイツ・パーシヴァルにアサシン(通称パーアサ)、8PPでエンハオクトリスにアサシン(オクアサ)です。これが通れば、実質6点近い疾走になります。手札やボードと相談し、リオードを伏せるよりこっちの方が点数が出ると判断すれば選びましょう。やりにくいですがリーシャを伏せて、5点パンチやトワイライトソードを狙うこともあります。

アサシンを大事にするのと同様、隠伏天誅の1点もできるだけ残しましょう。何も理由がないのに顔面1点にしてしまうのは論外です。1点をキープして盤面体力1の除去に当てることが、結果として後に3点以上の打点を叩き出してくれたりします。

 

また、リオードをより強く使うために、リオードの顔を出す(潜伏を解除して攻撃する)のを遅らせることがあります

例えば、リオードを進化させて5Tに顔を出せば、言ってしまえばただの3/5で、これは相手の進化フォロワーに取られてしまいます。一方、3/5を取られるのを嫌ってすぐにアサシンをすると、盤面干渉力が下がり、結果としてリオードが盤面に当たらざるを得なくなったりします。

これを防ぐためには、リオードを進化置きして伏せたままにして、余ったPPで除去やボード作りをすることが求められます。そしてドラゴンナイツ・ヴェイン、簒奪の使徒、リーシャなどが出せるターンで、一緒に3/5としてリオードが顔を出す。場には干渉せずいないものとしてリオードを進化させておいて、その後強いカードと一緒に出して二面除去を強制する。これが強い使い方です。

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(キャプチャ画像は借り物です)

これが強いのは、ドロシーウィッチが強いのと同じ理屈。小出しにフォロワーを出せば、相手はターン毎に補充されるPPを使って除去できます。しかし、1ターンの間にいきなり複数の大型フォロワーが立てば、相手はそのどれかしか除去できません。

二面(以上)処理の状況で顔を出し、どちらか一方残った方で攻撃する、リオードが残ればアサシンで伏せられるし、残らなければ強い指揮官を伏せる

リオードを伏せるにしても、進化ターンと顔を出して伏せるターンをずらす戦略が有効です。具体的には、後攻4T以降にリオード進化置き、6Tにリーシャ+アサシンでリーシャが突進して盤面処理しつつ、リオードを伏せられます。もちろん、リーシャ+兵士で上踏みできるならそれだけで盤面が強いので、リオードを3/5として伏せないで他の潜伏に当てることも全然あります。

 

ポイントは、アグロプランだからといって焦らないこと。実際はリオードを活かした潜伏・疾走プランです(潜伏特化のデッキが成立するくらいに強い)。リオードは予め出しておくことで3点疾走として使うわけですが、その3点は4-5Tにすぐ回収するとは限らない。顔を出すタイミングやアサシンの使い方を工夫することで、後のターンに3点どころか6点、それ以上持っていくこともできるのです。

 

コントロールプラン:レイサムを軸に

こちらは比較的わかりやすいでしょう、レイサムプランです。盤面を作ってる相手に対話をしながら、レイサムを着地させてそのパワーを押し付けつつ疾走打点で勝ちます。

主にロイヤルミラーなど盤面系の相手にこちらのプランを取ります。また、アグロプランを取ろうとしたが、押しきれないと感じたときにこちらに切り替えましょう。

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まずはレイサムを着地させるまでに工夫が必要です。

ハンドにレイサムを残しておくか、あるいは7Tにアイテールを置いて回収します。もしアイテールを置くならば、それができるような事前のボード形成と3PP分の動きを5Tあたりから考えておく必要があります。いずれにせよ、中盤のボード制圧にあたっては簒奪の使徒が強いです。レイサムをすでに持っているなら6使徒7使徒、持っていないなら6使徒7アイテなどしつつ動きます。

また、進化権が切れているとレイサムを着地させるターンにもスキが生まれます。7Tに横並べをしておいたり、潜伏フォロワーを置いておけば、レイサムを置いたターンにレイサムの効果で相手の盤面を除去できます。

レイサムは8Tに出せれば良いのですが、実際にはそれが難しいことがあります。置くことによって大きな盤面不利を招くと、レイサムが起動したとしても取り返せません。そういうときは、オクトリス(+剣舞)やドラゴンナイツや使徒で、安全に着地できる盤面になるまで粘ります。盤面が五分以上になり、ハンドに黄金の靴があれば、9-10Tにレイサム+靴で安全着地させられるでしょう。

 

レイサム着地後は、「フォロワーの攻撃→ナイト1点を相手に当てる→フォロワーの攻撃…」の除去+攻撃の動きが基本です。ナイト(除去)が盤面のフォロワーの数分の点数が出ます。最終的に打点を出したいとしても最後のナイト1体だけをフォロワーに当てずフェイスに当てれば良いので、途中で出てくるナイトはフォロワーに当て得です。

疾走打点としては、レイピアマスターで6+1、エンハドラゴンナイツ(ヴェイン+ランスロット)で4+1出るのが基本。セリアがあれば、ナイト回収→セリア→ナイト出しで10点近く容易に出せます。このとき、「黒セリア攻撃でナイトを出す→手札からナイトを出す」の順番を間違えないようにしましょう。

また、10PP以降にリーシャを攻撃させれば、トワイライトソード(盤面と顔に5点)が手に入れられて最強です。クイックブレーダーを残しておけば、そのターン中にトワイライトソードできます。ここでリオードなど潜伏フォロワーを9Tに伏せて置ければ、10Tに「リーシャ出し→潜伏攻撃でナイト出る→リーシャ進化」ができますね。

リーシャ+白セリアでもリーシャ起動できますが、このときに場が埋まらないように先に白セリアの1コスを捨てておくことに注意しましょう。リーシャからナイトとナノが出るわけですが、ナノの場がなくなると溢れて損します。

また、進化していないリーシャを(靴などで)突進させてレイサムの効果で進化しても、ナノやトワイライトソードが手に入らないことに注意しましょう。これはまず進化前の能力(バニラ)で突進して攻撃処理が終わり、その後ナイトが出て進化するというフローだからと思われます。

アーカスネクロなどは、リーシャのあて先がなくなり活用が難しくなります。早めに消費してバリューに換えておくか、9Tにリーシャアサシンして10T顔出しといった工夫が必要です。

 

ミッドレンジロイヤルのマリガン

以上のことを踏まえると、次のようなマリガンになるでしょう。

先後共通:「レイピア、リオード以外の2コス」から1枚、アイテール、(2コス1枚とセットで)白黒、(アグロプランなら)リオード、(コントロールプランなら)使徒

先行:(アグロプランなら)クイックブレーダー、(コントロールプランなら)ドラゴンナイツ。

後攻:2コス除去。

先後ともに2Tに2/2/2、3Tに3コス、4Tに4or2+2、5以降はリオード、ドラゴンナイツ・ヴェイン、使徒で戦っていきます。とにかく2に安定して動いてテンポを取るのが強みです。一方、2コスの枚数は19枚近いので、使徒など重めのカードを強気にキープしても、問題なく22から動ける確率が高いです。

アグロプランなら2コスを2枚しても良いですし、コントロールプランなら2コスは返してより強いリソースとなるカードを探しに行くことも。2コスがかぶったときに、純2コスとレイピアは残し、後でも使えるセリアレイサムを返すでしょう。もちろん、アグロプランなら2アクセラレートのレイサムは強いですしセリア疾走も残したいところですが。

アグロプランを選ぶかコントロールプランを選ぶかは、盤面を取り合わないなら前者、盤面を取り合うなら後者を選びます。白黒の開き方も、前者ならマグナス、後者ならイメラを取るのが基本になるでしょう。

(今期はコントロールの動きをするにしても基本マグナス開きで良いです。先1開き以外、イメラを使わない印象です。それも対面によってはすかされるし。突進ならリーシャがあるし、4の動きはリオードやレイピア、キャノンスマッシャーで埋めるほうが安定するし、3点除去なら2コススペルを使いたい。)

 

今回はここまで。

他にもカード1枚1枚の使い方や構築に採用するカードの枚数、対面リーダーごとの動きなど、他にも書くことは多いのですが、僕自身わかっていない部分が多いので後回し。

アグロとコントロールの2種のプランを組み合わせ、安定感を持ちながら相手に合わせたプランで勝ちましょう!

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

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